PP加工

PP加工について

PP加工前と後の写真

「PP加工」とは「ポリプロピレン加工」の略で、シールにラミネート加工を行います。
用紙表面に薄いフィルムを圧着させることにより、シールにツヤが出て耐久性が増します(ツヤありPPの場合)。表面に光沢感を与えるPP加工はシール印刷では一般的です。

当社のPP加工に使用するフィルムは20ミクロンPETのグロス(ツヤ有り)タイプとなります。

よく触るような場所、擦れるような場所にシールを貼ると印刷面が剥げてきますので、PP加工を貼ったほうが擦れによる剥げを防ぐことができます。(※ただし、PP加工においても耐摩耗については限界があります。詳しくは本ページ下部の注意事項をご覧ください。)

PP加工の種類

NEW! 2020/9/25 ツヤなしPP加工はじめました!
PP加工はツヤあり(グロス)とツヤなし(マット)がございます。

NEW! 箔押しシールのPP加工による違いを動画で紹介したページ作成しました!! (箔押しのPP加工について )

注意事項

1.耐水性について
非耐水性の用紙にPP加工を施しても耐水性は付加されません。

2.印刷濃度について
PP加工を行うと印刷濃度がアップしたように見えます。
PP加工前と後では色が異なりますので色味を気にする印刷ではご注意ください。

3.透明シールのツヤ消しPP加工について
透明シールのツヤありPP加工とツヤ消しPP加工の比較写真
透明シールのツヤありPP加工とツヤ消しPP加工の比較写真2
ツヤけしPP加工を行ったシールを透明のものに貼り付けると、すりガラスのように透明度が下がった状態になります。
※ 厳密にはシールとシールを貼り付けたものとその背景の距離が遠いほどすりガラスのような不透明度になります。ですので貼り付け先が不透明なものの場合は透明度はあまり落ちません。

4.PP加工の剥がれについて
PP加工の剥がれ対策について
シールのカットラインに色が載っている場合、インク(トナー)にPPが定着しにくいためPP加工が剥がれやすくなります。

鞄やポケットの中などで、常に摩擦にさらされるようなものにシールを貼り付けた場合は経年劣化によりPP加工がはがれる場合がございます。

予めご了承ください。

摩擦保護の目的でPP加工を行う場合はカットラインから1mm内側に印刷が載らない用にするとPP加工は剥がれにくくなります。

ただし、金、銀、透明PET、白PET、ユポなどのフィルム系素材(耐水性素材)はは上記の対策を行っても摩擦が多い環境ではPP加工が剥がれる場合がございます。

5.ツヤ無しPP加工は下地が暗い色の場合、強くこすったりするとその跡が目立ちます
黒上質でツヤなしPPに爪で引っ掻いた跡
写真は黒上質にツヤ無しPP加工を行ったシールに後から意図的に爪で擦った跡になります。

ツヤ無しPP加工はミクロレベルで見ると表面が毛羽立ったような形になっており、その毛羽立ちによりツヤ無し感を表現しております。

そのため、表面を強くこすったり抑えたりするとその毛羽立ちがつぶれて跡が目立つ形になります。
この現象はPP加工を行う前の印刷面や用紙の色、透明の場合はシールを貼り付けた場所が暗い色だとより目立つ形になります。

この跡に関しては「製造/配送/お客様の手元に届いた後」のどの段階で発生したか検証ができませんのでこの跡に起因する返金/返品は承りできかねますので予めご了承ください。

6.黒上質 + PP加工 + 一枚カット加工 に付きまして
断裁機で押さえた跡
写真のように黒上質でツヤありPP加工/ツヤなしPP加工を行った場合、断裁機で押さえた跡(黒がより濃くなっている箇所)が付く場合がございます。

こちらは断裁機が強く紙を押し付けて紙を切断するという機構上どうしても避けられない事象になります。

黒上質でPP加工を希望される場合、こちらをご了承の上ご注文くださいませ。

黒上質 + PP加工 + 一枚カット加工 の組み合わせの場合、ほとんど全てのシールに上記のような跡が付きますので基本的にこの組み合わせはお勧めしません。


7.PP加工を施した際の微細なホコリ混入につきまして
PP加工時に微細なホコリ混入があった場合の写真
作業場所の清掃を徹底し清潔な環境にて作業を行っておりますが、印刷後のシール用紙は静電気を帯びやすく製造工程上どうしてもPPと用紙の間に微細なホコリが混入する場合がございます。

背景が明るい色の場合は目立ちにくくほとんど気にならない程度のサイズですが、透明PET・透明台紙の場合は台紙が透明ですので他の用紙に比べると(特に背景が暗い場合)若干目立ちやすくなります。(上記写真参照)

また、同様に透明PET・透明台紙以外の場合でも背景が暗い色の場合も目立つ場合がございます。

しかしながら前述しましたとおりこれは製造工程上どうしても避けられない現象になります。こちらは返品返金の対象外となりますので予めご了承のうえお申し込み下さいませ。

8.和紙、和紙春霞、サテンにはPP加工はできません。

9.PP加工に伴う湿度や素材の特性によるシールの反りについて
保管環境の湿度によってはシールがカールしてくる場合がございます。
シールの反りに関しては原因は大きく2つ考えられます。

▶シール用紙の構造
シール素材は原紙とシール粘着糊を合わせて作られており
シール素材(原紙+粘着糊)+PP加工(ラミネート素材)+剥離紙、それぞれが熱をかけた際の収縮率が異なるため収縮率が強い方(ラミネート側)に引っ張られて反り返る現象が起こる場合があります。

▶湿度との関係
前述の通りシールは異素材を張り合わせて作られています。
ここに更にPP加工が加わると湿度の吸収率が異なるため面積に差異ができ、 結果、反りかえり事象が起こる場合があります。

▷対策
PP加工を施すと納品後の保管状況によっては上記の現象が生じます。
湿度の低い場所での保管を基本とし、空調調整が難しい場合や屋外に置かれる場合は密閉容器や乾燥剤を利用するなど 湿度に左右されづらい環境で保管をお願い致します。

※ PP加工をしない場合においても湿度によっては各素材(シール原紙+のり+剥離紙)ごとの収縮率が異なるため反り返りが起きる可能性がございます。PP加工時同様の対策をお勧めいたします。

2017年5月2日


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